認知症のセンター方式について。認知症の症状は中心となる症状(必ずみられる症状)と、それに伴って起こる周辺症状(必ずみられるとは限らない症状)に分けられます。
認知症とは、正常であった脳の知的な働きが、後天的な(生まれてからしばらくたってから起きた)いろいろな病気によって、持続的に低下した状態のことを言います。認知症は、脳が病的に障害されておこりますが、その原因となる病気は、頭蓋内の病気によるもので、身体の病気によるものなどたくさんあります。しかし、多くはアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症で、なかには、原因となる病気を適切に治療することで認知症症状が軽くなるものもあり、それらは認知症全体の約1割を占めているといわれています。認知症のお年寄りは、症状が進むにつれて、1人で日常生活を送れない場合もあり、家族をはじめ、まわりの人の心温まる介護が必要となってきます。認知症の初期症状で最も多いのはもの忘れですが、それ以外の症状ではじまることもあります。意欲、自発性の低下(やる気がおこらない、これまでやっていた事をしなくなった、ものぐさになった)やうつ症状、言葉の障害、注意力低下なども認知症の初期症状だと言えます。
認知症の症状は中心となる症状(必ずみられる症状)と、それに伴って起こる周辺症状(必ずみられるとは限らない症状)に分けられます。中心となる症状とは記憶障害(同じことを言ったり聞いたりする。しまい忘れや置き忘れが目立つ。直前のことも忘れてしまう。蛇口やガス栓の閉め忘れ)や判断力の低下(今がいつなのか、ここはどこなのか、わからなくなる状態。寒くても薄着のまま外に出る。真夏でもセーターを着ている)などで、必ずみられる症状です。周辺症状は人によって差があり、怒りっぽくなったり、不安になったり、異常な行動がみられたりすることがあります。また、認知症は記憶障害をはじめ、多彩な症状をしめしますので、診断は難しい場合もあります。そこで、ご本人やご家族から詳しく問診したり、さまざまなテストや検査を行って診断することが多いようです。患者さんからの情報は認知症を診断するときの重要な目安になります。そこで、患者さんだけでなく、ご家族にも症状やその症状に気づいた時期などを詳しく聞かれます。また、これらの情報は診断に役立つだけでなく、介護の上でも大変参考になり、突然聞かれると答えられないこともありますから、事前に整理しておくことをおすすめします。
認知症のセンター方式とは略称で、正式な名称は、「認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式」です。利用者本位の良質な認知症(痴呆)ケアを全国に普及・推進することを目的に厚生労働省が2000年に設置した全国3箇所の認知症介護研究・研修センター(東京・大府・仙台)が中心となり、認知症ケアの研究者とケア現場の最前線で活躍している方々とが共同しながら研究開発を行ってきた経緯を踏まえて、センター方式と呼んでいます。センター方式は、ケア関係者が共通の5つの視点をもちながら協働でケアをしていく過程をマネジメントしていく一連の方法を言います。そのケアマネジメントの一環として、関係者が協働してアセスメントを行いケアプランを導くために使用するシートを、センター方式シートと呼んでいますが、センター方式は、「いつどこネット」ホームページからダウンロード(無償)して利用して、どなたでも利用することができ、もちろん介護家族の方や一般の方にもご利用いただけます。